【新刊書】アルテリ八号

アルテリ最新八号が入荷しました。

 八号の執筆者は、石牟礼道子/渡辺京二/伊藤比呂美/坂口恭平/三砂ちづる/小池アミイゴ/齋藤陽道/跡上史郎/内田良介/関敬/雪田道代/磯あけみ/浪床敬子/田尻久子(敬称略)

 作家から私人まで、今回も多彩な執筆陣です。

 個人的に写真家・齋藤陽道さんの「この身体に現象を宿らせて語る」をとても楽しみにしていた。『声めぐり』と『それでも それでも それでも』を続けて読んだ時、指と指の間からこぼれ落ちてしまうような一瞬を、写真と言葉で掬い上げる人なのだとおもった。陽道さんの写真と言葉は合わせ鏡のように呼応し合いながらひとつの世界を紡いでいる。

 もうひとつ読んで胸が熱くなったのが、関敬さんの「拝啓、女房どの」。その関さんを田尻久子さんが「握手」の中で語る。文芸誌というと何人もの人の文章が交錯する場であるはずなのに、そのすべてが目には見えない透明な糸でやわらかに繋がっていて、不思議な一体感を醸し出している。

 熊本にしっかりと根付いた文芸誌を全国に、言葉の種をまくように広げている『アルテリ』。静岡にもその種が届いています。


 ❖アルテリ八号 ¥1,100(税込)

 発行|アルテリ編集室 

 発行年|2019年


枇杷舎

静岡市鷹匠の路地裏で週末の一時オープンする 屋根裏小べやのようなちいさなふるほんやです

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