【ふるほん紹介】ぼくの伯父さんの休暇

1952年に公開されたジャック・タチの映画『ぼくの伯父さんの休暇』を

脚本家のジャン=クロード・カリエールが小説に仕立てあげたもの。



舞台は夏のフランス、バカンスを楽しむための海辺の小さな町。そこには、海水浴場、

毎週土曜日に二十年前の古い映画を上映する映画館、何軒かのモダンな別荘、観光協会などがあり、

人々は俗世間から切り離されて、ひと夏をこの土地で過ごします。


そこに佇む静かな「海辺のホテル」に、つむじ風とともに一人の男がやってきました。

帽子をかぶり、パイプをくわえ、無邪気なまんまるの目をしたのっぽのおじさん。この物語の主人公ユロ氏です。

「海岸ホテル」で退屈なほどゆったりとした休暇を過ごす人々を巻き込んで、ユロ氏が巻き起こす騒動の数々。



映画そのままの、短いスケッチを並べてひとつの作品に仕上げたような、

ユーモラスでほのかな寂しさが漂うストーリーに、

ピエール・エテックスのイラストがふんだんに散りばめられた一冊。

読み終わったときには、ひと夏のバカンスをすっかり楽しんだ気分になってしまいます!


日本では何度か翻訳本が出ていますが、こちらは1995年にリブロポートより日本ではじめて出版されたものです。


❖『ぼくの伯父さんの休暇』  ¥1,000

原案:ジャック・タチ

作:ジャン=クロード・カリエール

絵:ピエール・エテックス

訳:小泉帝

発行:リブロポート

発行年:1995年初版

状態:函に経年劣化によるスレ、イタミがありますが、本体は良好です。




枇杷舎

静岡市鷹匠の路地裏で週末の一時オープンする 屋根裏小べやのようなちいさなふるほんやです

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